沖縄こどもの国に「ニホンツキノワグマ【美春】」と沖縄在来家畜である「チャーン」が新しく仲間入りしました。
【ニホンツキノワグマの美春】
≪個体情報≫
美春(みはる) ♀ 2020年2月8日生まれ(阿蘇カドリー・ドミニオン生まれ)
・沖縄こどもの国来園日…2022年4月15日
・阿蘇カドリー・ドミニオン(熊本県)より来園
・美春はツキノワグマの特徴でもある胸の三日月模様がない個体です。野生でも稀に観察されます。
沖縄には世界中で沖縄にしかいない野生動物がくらす半面、こども達にとっては身近に感じる絵本によく出てくるようなタヌキやキツネなどの日本本土にいる動物は生息していません。里山の迷宮エリアでは、その絵本によく出てくる日本の動物達を沖縄のこども達に実際に見てもらうことを目的としたエリアとなっています。
沖縄こどもの国では里山の迷宮エリアにて、以前より♀の「美月」を飼育していました。そのエリアに2頭目のニホンツキノワグマである「美春」が新たに仲間入りしました。ニホンツキノワグマは単独生活を行いますが、広い行動圏の中で基本的には他個体は追い払うような排他的な行動はとらず、時には他個体の匂いを感じたりと、他個体との干渉が全くない生活を送るわけではありません。美月と美春は基本的にそれぞれの展示場で暮らしますが、2頭の暮らしがより野生に近い豊かな環境になるように取り組んでいきます。そして、日本の動物たちのより魅力的な姿を沖縄のこども達に見てもらいたいと思います。
ニホンツキノワグマUrsus thibetanus japonicusとは▶食肉目クマ科。本州・四国に生息する大型の食肉目の動物です。絶滅が心配されている地域もあり、九州では1957年に死体が確認されて以来、その姿は確認されていません。クマがいる森は他の野生生物も生息できる大切な森で、クマはその森を支える役割があります。
【チャーン】
チャーンは「ウタイチャーン」とも呼ばれる沖縄在来家畜の1種です。鳴き声に特徴があり、「ケッ、ケーッ、ケッ」と三音節で鳴き、その鳴き声の美しさを競う鶏鳴大会等が沖縄では昔から開催されてきました。在来家畜から沖縄の歴史・文化を知ってもらうこと、また在来家畜を後世に残していくため(種の保存)、沖縄こどもの国では沖縄の在来家畜の保存・普及に力をいれています。
今回、沖縄県内でチャーンを飼育している照屋林吉様(全沖縄チャーン愛好会)より三羽のチャーンの若鳥をご寄贈いただきました。沖縄こどもの国では3年ぶりの飼育となります。まだ若い個体のため、現在は三音節の鳴き声を聞くことができませんが、今後の成長が楽しみです。
≪個体情報≫
♂2羽・♀1羽 2022年2月末生まれ
沖縄こどもの国来園日:2022年4月23日