琉球弧の野生動物である2種類の動物の赤ちゃんが誕生したことをご報告いたします。
今年2頭目となるヤクシマザルの赤ちゃんの誕生と、沖縄こどもの国では初めてオキナワトカゲの卵が孵化しました!
ヤクシマザル「おたま」の赤ちゃんが誕生しました
今年2頭目のヤクシマザルの赤ちゃんが誕生しました!2022年5月29日にちひろの赤ちゃんが1頭誕生し、さらに7月5日におたまにオスの赤ちゃんが誕生しました。
現在は、他のサルたちといっしょに展示場で親子の元気な様子を観察することができます。
【担当飼育員からのコメント】
今回のおたまの出産に飼育担当一同喜びと驚きを隠せておりません。ニホンザル(ヤクシマザル)は野生化では通常1~2年おきに出産するのが基本とされています。野生化でも栄養の状態が良ければ連続で出産することもあり、飼育下では野生下に比べると栄養の状態も良いのでありうることなのですがまさか3年連続で出産してくれるなんて…。2017年におちょこ、2010年にとんぐ、2011年にれんげを産んで立派に育て上げているベテランお母ちゃんなので、飼育員の私たちが手を貸すことは何もありません!今回も子はオスなのでやんちゃに元気に育ってくれることを願っております。(ヤクシマザル飼育担当:中村智映)
【赤ちゃんの名前について】
沖縄こどもの国のヤクシマザルの名前は、母親がわかるように命名しており、「おたま」の子供達はすべて料理器具や食器に関連した名前となっています。今回、おたまの赤ちゃんの名前については、3名の飼育担当が考えた名前を命名式ライブ配信当日に発表し、おたまに選んでもらう予定です。
【赤ちゃん命名式ライブ配信】
Youtube沖縄こどもの国チャンネル
配信日:2022年8月7日(日)13:00~
配信URL:https://youtu.be/fhiW5EuP8sQ
オキナワトカゲの赤ちゃんが誕生しました
2022年6月20日に、オキナワトカゲの赤ちゃんが卵より孵化しました。沖縄こどもの国では、オキナワトカゲの繁殖は初めてとなります。
現在はオキナワトカゲの展示は行っていないため、孵化した幼体の展示は予定しておりません。今後は、SNSなどで幼体の成長の様子などを発信していきますので、よろしくお願いいたします。
【担当飼育員からのコメント】
実は2020年にも1匹繁殖しましたが、その時は2日で死亡させてしまいました。今年はシェルター内での抱卵を確認後、そのままメス親に卵をまかせ、2日に一度くらいの頻度でシェルターを少し持ち上げ、隙間から様子を確認していました。2020年も今年も、孵化した卵も含め、巣内に卵殻が見当たりませんでした。すべてメス親が食べてしまったと考えられますが、事実はまだわかりません。次回、また産卵を確認出来たら、取り上げて人工的な孵化も試みて、オキナワトカゲの繁殖技術に関する研究を行っていきたいと思います。。(爬虫類飼育担当:藤根誠道)
オキナワトカゲとは▶(分類)有鱗目トカゲ科、(学名)Plestiodon marginatus
沖縄諸島に分布する琉球列島および沖縄県の固有亜種で、しっぽも入れて全長15cmほどの大きさのトカゲです。若い頃は青いしっぽが特徴ですが、成長と共にこの青い色は消えて茶色っぽくなっていきます。このトカゲは、もともと人家周辺や海岸等の開けた場所に住んでいましたが、生息環境の悪化やマングースやイタチ等の外来生物による影響もあり、個体数を減少させており、環境省版と沖縄県版レッドリストともに絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。