こどもの国日誌

2021/5/20
ワンダーミュージアム

第9話:がんまり研究室という試み[ワンダーミュージアムをつたえるためのコラム]

こんにちは。沖縄こどもの国でワンダーミュージアムを担当している鈴木です。現在ワンダーミュージアムではリニューアルに向けた計画づくりが進められています。これまでの17年間の積み重ねと未来可能性を混ぜ合わせてパワーアップしていくことを目指すリニューアル。そのためには何が大切で何が必要なのかを議論し検討しています。実はその中でご指摘いただくのが「良いことをやっているかもしれないけど伝わってない」ということ。暗黙知のままではいけない。言語化していかないと伝わらない。17年間走り続けてきたなかでワンダーミュージアムが大切にしてきたこと、これからも大切にしていきたいことなどを連載でお伝えしています。



第9話:がんまり研究室という試み

ワンダーミュージアムの一番下の階の一番奥にある「がんまり研究室」。かつては人が立ち寄りにくい奥まったスペースが今では閉館ぎりぎりまでこどもたちが遊んでいる人気のエリアになりました。「がんまり」は沖縄の方言でイタズラ。イタズラはこどもたちにとってワクワクする遊びのひとつです。でも最近はそんな遊び心にフタをしてしまっているこどもが多くなってきたようにも思います。だからこそひとりひとりが内に秘めているイタズラ心や遊び心を発揮してもらいたい。そしてワクワクしながら考えたことを受け止めたい。ここにも、あなたのままでいいんだよ、楽しんでいいんだよ、失敗なんてないよ、やってごらん、すごいね、面白いね。そんなふうにこどもたちを信じて応援するという想いが込められています。(下の写真は2014年のスタート時のもの。試行錯誤を繰り返しながら進化をし続けています。)


がんまり研究室にはこどもたちのイタズラ心や遊び心を触発する展示や子どもたちのアイデアのヒントになりそうな展示があり自由に遊んで楽しむことができます。そしてそのほとんどはその奥にあるインハウス工房でつくられたものです。さらにその一角にがんまり研究用紙が用意され、発明家になった気分でヒラメキやアイデアを描くことができます。描いた後は「そうぞうポスト」に投函しアイデアがストックされ、そのアイデアは毎年10月の図鑑の日に「がんまりあそび発明図鑑」に収められ自由に閲覧できるようになります。それを元に毎年いくつかの展示が作られ、さらにその展示や図鑑に収められたヒラメキやアイデアに触発された子どもたちが新たな発想を広げ、がんまり研究をつないでいく。そんなワクワクした循環を期待しています。


こどもたちの自由な発想で描かれたヒラメキやアイデアは、その一本の線から、絵から、言葉から、新しいコトやモノを想像する瞬間に出合わせてくれる不思議な力があります。今の時代の今の技術、そして私たちの技量では実現が難しいものも多くあります。さらに今の私たちでは解読が難しいヒラメキやアイデアも多くあります。時代が進むなかで実現でき解読できる日が来るかもしれない。こどもたちが大人になり、それをカタチにできる人に育つかもしれない。実現できる技術が生まれるかもしれない。そんな期待と夢が込められた場所です。そんなまだまだ試みのレベルですがリニューアル後もがんまり研究室を残したい。今はただただそれを願うばかりです。


過去のコラムは以下でご覧いただけます。
https://www.okzm.jp/diary/wonder/