こどもの国日誌

2021/4/2
ワンダーミュージアム

他に類のない施設として[ワンダーミュージアムをつたえるためのコラム④]

こんにちは。沖縄こどもの国でワンダーミュージアムを担当している鈴木です。現在ワンダーミュージアムではリニューアルに向けた計画づくりが進められています。これまでの16年間の積み重ねと未来可能性を混ぜ合わせてパワーアップしていくことを目指すリニューアル。そのためには何が大切で何が必要なのかを議論し検討しています。実はその中でご指摘いただくのが「良いことをやっているかもしれないけど伝わってない」ということ。暗黙知のままではいけない。言語化していかないと伝わらない。16年間走り続けてきたなかでワンダーミュージアムが大切にしてきたこと、これからも大切にしていきたいことなどを連載でお伝えしてきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。



4話.他に類のない施設として

動物園とチルドレンズ・ミュージアムがひとつになった。これは沖縄こどもの国の強みのひとつです。その強みを生かすためにワンダーミュージアムはどうあるべきなのか。動物園と共にあるワンダーミュージアム。でもそれは他園にあるような動物園の中にある動物をテーマにした博物館や体験館とは異なります。それぞれの魅力をそれぞれが発揮し、時に関わり合いながら沖縄こどもの国の両輪としてそれぞれの役割を果たしていく。この関係性やバランスこそが沖縄こどもの国の強みであり魅力だと考えています。

動物園は動物を飼育展示するだけでなく、動物園を通した社会教育、動物の保全・保護、研究調査などさまざまな役割と意義があります。生き物の多様性や環境に関すること、動物との出合いを通したさまざまな発見や驚き、感動。そうした動物園での体験を通して沖縄こどもの国の使命「人をつくり・環境をつくり・沖縄の未来をつくる」に寄与しています。一方、ワンダーミュージアムでも教育普及活動の一環で動物への興味や関心につながるようなプログラムを提供しています。例えば、動物園にいる動物にまつわるクイズや動物の足型、羽根などを活用したワークショップ、動物をモチーフにした展示や工作キットの制作、動物に関連する絵本の紹介、動物の衣装での変身体験など、ワンダーミュージアムのコンセプトである「理解と創造は驚きに始まる」を起点にさまざまなプログラムを実施しています。


でもワンダーミュージアムは動物に関するプログラムだけではありません。例えば鏡や空気など身近にある不思議の実験をしたり、廃材を使って工作をしたり、誰かを元気にする言葉を考えたり、さらには平和について考えたりすることもあります。さまざまな体験を通して刺激される好奇心や探究心、さらには新たな視点や気づき。そのようなみずみずしい感性や感覚を得たこどもたちは動物園で見たり感じたりすることがさらに豊なものになっていくことでしょう。動物園とミュージアムがひとつになることで広がる可能性。51年前の沖縄こどもの国創設の時からぶれることのないこどもたちを育む場所であることを軸に、新たな学びの場としての土壌を耕していくことが他に類のない沖縄こどもの国の価値の創造につながっていくのではないかと考えています。

すべての興味は驚きから始まり、そしてその驚きがもっと知りたいという感情を刺激し、その結果、理解が促され、想像する感性を育み、つくる喜びを知ることができます。

これはワンダーミュージアムのパンフレットに書かれた一文です。学ぶことは本来ワクワクする楽しいこと。変化に富む時代の中で感じることや考えることはますます大切なことになってくるのではないでしょうか。


最後に、R2年度はコロナ渦の経営難を乗り越えるためワンダーミュージアムのスタッフも動物園で飼育業務のサポートを行いました。飼育係として関わることで学んだ多くのこと。動物園と共にあるワンダーミュージアムのあり方を考えていく上でもとても大切な経験をさせてもらいました。さらに沖縄こどもの国として初めてチャレンジしたクラウドファンディングでは動物園を維持するために多くのご支援と応援のメッセージを頂きました。沖縄に動物園があることの重要性を感じ改めて身が引き締まります。動物園と共にあるワンダーミュージアムとしてどうあるべきなのか、ワンダーミュージアムはなにをすべきなのか、他に類がない沖縄こどもの国の価値を創造し持続していくためにこれからも作りながら考え続けていきたいと思います。


過去のコラムは以下でご覧いただけます。
https://www.okzm.jp/diary/wonder/