こどもの国日誌

2019/8/21
ワンダーミュージアム

ひみつ小屋づくり、しました

8月16日~17日に実施した15周年特別プログラム、ひみつ小屋づくり。大切にしたのは、こどもたちの「やってみたい」という気持ちと、「実際にやってみる」という体験。



ひみつ小屋づくりは、そんなあたたかでまっすぐな想いと、ゆるやかでしなやかな関わりの中ではじまりました。はじめに、つくりたい小屋の構想を立て、柱と梁の基礎を作る。さらに小屋を丈夫にするための構造の話をし、筋交いをつけ、床をはる。最後の工程で階段や滑り台、屋根や看板、飾りなど、子どもたちの発想を加えていきました。







完成した小屋のひとつは藁ぶき、そしてもう一つは三角屋根。高床式の小屋は見るだけでもワクワクの塊で、さらに上がってみるとワクワクの上に気分爽快が加わる。目線が上がって遠くを見渡すことができたり、屋根の隙間から空を見上げたり、風を感じたりできる気持ちのいい小屋になりました。





何もなかった、草生い茂るワンダーガーデンにひみつ小屋が建てられていく。そこには汗だくになりながら、自分の役割を理解して頑張る子どもたちの姿がありました。さらに子どもたちにより添う大人たちと、わが子の新たな一面に触れて感激する保護者の姿がありました。




今回のプログラムの講師を務めてくださったのは、熊井晃史氏(くまさん)と、渡邉裕樹氏(わたさん)のおふたり。

熊井晃史さん
NPO法人東京学芸大こども未来研究所の教育支援フェロー。こども・街・遊びなどをキーワードとしたワークショップやプロジェクトのコンセプトワークからディレクションまで、立ち上げから実現まで幅広く手掛ける。

渡邉裕樹さん
公立小学校図工専科。小金井市でギャラリーを営むほか。図工の展覧会をアートフェス化するなど、様々な実践を行う。美術教育専門誌・美育文化ポケットでは全国の図工室を探訪する連載も行う。




ひみつ小屋づくりは作業工程に合わせて一時間単位で参加メンバーを交代して製作。のこぎり、トンカチに加え電動工具を使った活動の多くは、おそらく危ないから、という理由で子どもができなかったこと、させてもらえなかったこと。こどもたちの「やってみたい」という気持ちを、「実際にやってみる」という体験につなげていくというプログラムは、こどものためのプログラムでもあると同時に、大人のためのプログラムでもあったように思います。自分で出来た、という子どもの側の驚きと発見。そして適切なサポートがあれば子どもでもできる、という大人側の驚きと発見。







今回ひみつ小屋づくりのメインの活動は小学生が対象でしたが、小屋の飾りはサイドの活動として未就学児の子どもたちを中心に参加してもらいました。ここでも「やってみたい」という気持ちと、「実際にやってみる」という体験を大切にしました。





みんなのワンダー展、みんなのwonderワークショップ、そしてセンス・オブ・ワンダー。こどもの傍らにいる大人の存在、役割。子どもたちにとって私たち大人はどうあるべきなのか。小屋づくりでみせてくれた子どもたちの本気、姿、表情からも大人の側の姿勢が問われているように感じました。大事なのは子どもの可能性を信じること、こどもたちの探究心や興味を呼び起こす場を作ること。15周年の節目にチルドレンズミュージアムとしての原点を改めて再認識させて頂いたように感じています。参加してくださった皆様、関わってくださった皆様、そして今回講師を務めてくださった熊井さん、渡邉さん、ありがとうございました。




ひみつ小屋は9/8(日)に解体します。くまさん、わたさんはいませんが、どうぞご参加ください。小屋は解体のときまでは引き続き展示予定です。どうぞこの機会にワクワク感や気持ちよさをご体感ください。9/8(日)の解体も子どもたちと一緒に行います。そして今回のひみつ小屋の材料はまた次の活動の素材になります。その素材が今度はどんな活動につながり、どんなものが作られるのか。ひみつ小屋づくりの体験が今後どのようにつながって、広がっていくのでしょう。楽しみです。一人一人が感じた驚きと発見、それがそれぞれ次の一歩につながりますように。







注)ひみつ小屋解体プログラムは天候等により中止や延期も予想されます。予めご了承ください。


最後に、今回の特別プログラムの様子やワンダーミュージアムのことを、渡邉さんが連載している美術教育専門誌「美育文化ポケット」で紹介していただけることになりました。季刊誌なので掲載予定は2020年3月号。どうぞそちらもお楽しみに。